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松竹三羽烏

 投稿者:悠閑雲  投稿日:2009年11月18日(水)20時40分59秒
編集済
  今月CSで放映中の松竹映画三千本記念作品「三羽烏三代記」(1959年)、オールスターによる明朗娯楽作品は気楽に見ることが出来るので何度見ても楽しいですね。
ストーリー的には、鳥篭から飛び出したお姫様のつかの間のアバンチュールということで、「ローマの休日」ならぬ「東京の休日」というところですが、それよりも何よりも豪華な顔合わせが見ていて楽しい。佐分利信・上原謙・佐野周二が揃って顔を合わせた三羽烏作品としては最後の映画でしょうか。

元祖松竹三羽烏に加え、佐田啓二・高橋貞二・大木実のコミカルな演技が愉快。岡田茉莉子・小山明子・高千穂ひづるなど女優陣とのユーモラスなやりとりも楽しめる。
佐野周二の恐妻振りも可笑しい。三宅邦子が桑野みゆきに小言を云うシーンは、「新女性問答」での三宅邦子と桑野通子の競演シーンを思い起こしてしまいました。
佐分利信・高峰三枝子のラブロマンスは「暖流」などの共演作品を見てきたオールドファンへのサービスでしょうか。

以前NHKBSで録画保存していたものを今まで見ていたのですが、残念ながらトリミング版でした。今回のCS放映はオリジナルのシネマスコープ版。若手三羽烏が隅田川沿いをサイクリングするシーン背景のワイドスケール感はやはり素晴らしいものがありました。
一際目立つ建物は浅草松屋、そしてかまぼこ型体育館(現在建替えられて台東リバーサイドスポーツセンター)位で、高速道路もなく低層の家並みが連なる広々とした隅田川沿いのパノラマは昭和三十年代の東京風景を堪能させてくれます。
「空かける花嫁」での高橋貞二・有馬稲子のスカイクルーザー搭乗シーンの回転する背景、浅草・隅田川界隈の風景も興味深いものがありました。
こうしたシーンはトリミング版では台無しですね。映画館の大スクリーンでも見てみたくなります。

三羽烏が共演する最初の作品は「新道」(1936年)だと思いますが、三人が顔を合わせるシーンはなかったですね。
代表作はやはり戦前のモダン・ハイセンス・ラブコメの傑作「婚約三羽烏」(1937年・島津保次郎監督)でしょうね。
意外と面白かったのが「元気で行かうよ」(1941年)。佐野周二・田中絹代の意地の張り合いからの恋模様も面白いし、なによりも佐野周二・上原謙コンビのやりとりや会話が愉快で笑わせてくれるのが楽しい。田中絹代の弟で給仕役の子役が結構いい味出していて印象に残る。

佐分利信は二人の上司役、その奥さん役が桑野通子で出番は少ないがオモロイ役柄。佐野周二にしつこくお見合いを勧めるいわゆるお節介な“お見合いおばさん”的な役どころだが、桑野通子だと上品で世話好きな“お見合い奥様”という感じで好印象。でも佐野周二に煙たがられるところが可笑しい。最後は気を利かして佐野周二の意中の人(田中絹代)との見合いを勧めるという“落ち”が楽しい。
笠智衆の悪役親方振りも見所のひとつ。

東宝のリメイク版「婚約三羽烏」(1956年、宝田明・小泉博・小林桂樹)でもオールド三羽烏が揃って出演しているのが楽しいし、さらには原節子、高峰三枝子の特別出演もありサービス満点。中でも可笑しかったのが、社長室に掛けられている先代社長の遺影で、その写真の主はナントナント島津保次郎監督。社長役の上原謙にその写真を見ながら『(先代社長も)さぞかし喜んでおられるだろう』という台詞を言わせるところは、東宝作品スタッフの島津監督へのオマージュというところでしょうか。

社長シリーズでも先代社長として河村黎吉の写真が飾られ、森繁社長が挨拶しているお馴染みのシーンがありますね。蛇足ですが、当方が社長シリーズを見始めた頃、「三等重役」も「社長三代記」もまだ見ておらず、河村黎吉のことも知りませんでした。そのため先代社長の写真の主は、厳めしい人相から東野英治郎だと長い間勘違いして見ておりまして、ライバル会社の社長役等で東野英治郎が出演している作品を見て、なんで二役やらせているのだろうかと疑問に思っていました(汗)。

その森繁社長も大往生で逝去されてしまいました。寂しくなります。
当方も追悼番組や追悼放映作品をテレビで見ながら故人を偲んでおります。
 

丹下マニア

 投稿者:やまもとゆうじ  投稿日:2009年11月16日(月)23時16分53秒
  森繁さんに関して海外へどのように配信がされたか気になってWebを検索してたら、以下のようなサイトに出くわしました。
Tangemania - Aaron Gerow's Japanese Film Page
森繁さんに関して
国際交流基金に?
フィルメックスにも関わっているのでちょっと心配です。
(森繁さんについては、もののけ姫の日本語版の声優という解説がいくつか見られました)
 

映画好き的近況

 投稿者:たかぎ  投稿日:2009年11月16日(月)21時32分26秒
編集済
  一杯書きたいことあるけど、かいつまんで。
フィルムセンター絹代ちゃん特集、前半終わって明日から後半突入です。前半期は以前書込みした以降では「新釈四谷怪談 前後編」「南風」「女医の記録」「舞台姿」などを観ました。中でも出色は「女医の記録」ですね。プロパガンダ映画であるものの、そこは清水宏、ロケの美しい移動撮影、子供たちのみずみずしい描写、どこを切っても清水映画。医学よりも迷信を信じる村の象徴としてインチキ祈祷師のおじさんが出てきて、なんと女衒もかねているというワルモノキャラなんだけど、最後は医学講演会の宣伝マンに鞍替えしちゃうという、こういうユーモアをやってのけちゃう、おちゃめなところが清水宏なのです。にこにこ。
そしてもう一方で通ってたのがポレポレ東中野の岡田茉莉子特集。「旅路」「やくざ囃子」「離愁」「炎の女」を観ました。あわせて自伝もモチ購入。自伝にあわせた特集だけあって、自伝本と照らし合わせながら、そのときの岡田さんの心境になって読めて観れるところがとても楽しい体験。
この「女優 岡田茉莉子」なかなか面白かったです。やはり映画ファンなのでテレビや舞台のことに関しての記述や旅行記はすっとばしたくなりペースダウンはしましたが、前半の映画黄金時代、そして吉田喜重監督との関わりのところが面白くって、一気に読んでしまいました。特に吉田監督と出会い、結婚し、ともに暮らし苦楽を共にしていくすべてのプロセスは、一流の恋愛小説を読んでいるぐらいにドキドキし、そして感銘しました。特に「秋津温泉」で女優賞をとったパーティーの裏で、女優引退を決意しそれを吉田監督とお母さんに話したときの吉田監督のことば、「あなたはあなた自身の青春をすべて映画に捧げたようなものです。あなた自身の青春を惜しいとは思いませんか」には、涙がじんわりきてしまいました。岡田さんが語られるこの本の中での吉田監督、かっこよくて、ストイックでインテリジェンスでジェントル、すごーい魅力的です。この本の中で特筆すべきは吉田監督の生の姿があることでもある、といっていいぐらい。
実はとあることで、吉田監督と岡田さん夫妻にほんの短い間お目にかかることがあったのですが、そのときは、正直岡田さんのオーラよりも、吉田監督のほうに、ほれぼれして、そして魅力にやられてしまったことがあります。ものすごいジェントルマン、そして古武士のようなたたずまい。おやさしいものごし、人に対するいたわりやきめ細かさにほれてしまいました。えー、映画のほうは実はどちらかというと、というかはっきり言って苦手なタイプの映画なのですが・・すっごいうらはらな気持ち(笑)
もちろん、岡田さんの女優として岡田茉莉子を演じきった人生、ぜひ読むべし!な本なのです。
ただ1点、出演した映画について結末まで書いちゃってくださるので、見てない映画の場合そこは困っちゃったポイントですが。そのぐらいの傷はぜんぜん気にならない、いい本です。

さてさて、あとは映画ではないけど、11月は東京都文化財ウイークも重なって、数々の近代建築公開を追いかけておりました。あといろんな企画展関係も。とりあえず、その話は後日。てなわけで遊びまくりで忙しいゲイジュツの秋。
これからもフィルメックスや絹代ちゃん後半戦など楽しみ目白押しですね〜むふ。
 

もろもろおへんじ

 投稿者:たかぎ  投稿日:2009年11月16日(月)20時46分45秒
  hata2さんへ
ソビエト方面のたかぎ好みのおすすめ映画、ありがとうございます。機会がいつあるかわらねど、いつか機会があったらぜひ。
モリシゲは泣きイメージですか。確かにそういうのもあるかもですが、やはり昔のモリシゲはスゲーですよね。飄々としたダメ男とか、怪しい策士とか、イヤミなくユーモアたっぷりで、モリシゲはモリシゲである。モリシゲ映画はモリシゲそのものである。といってもいいのではないかと。「渡り鳥いつ帰る」もよいですね。久松監督とのペアは隠れた名作多し。「警察日記」なんかもすばらしい。

やまもとさんへ
雄三忌にいらしていたモリシゲさんの写真を見せていただいたことを思い出します。生前にお会いできなかったのはザンネンですが、まだまだモリシゲ映画で見ていないのはいっぱいあって、その余白がある限り、追悼は続きます。ひとそれぞれおわかれの会にいくとか、そういう方法もあるかもしれませんが、映画ファンとしては、モリシゲさんの映画を観ることが追悼なんではないかな。といっても数えてみたら3分の1ぐらいしか見ていない。スゴイぞモリシゲ。一生かかります。モリシゲ追悼。でもずっとずっとわたしたちを楽しませてくれるんですね。ありがとうございます。
 

久しぶりの書き込みですが...

 投稿者:やまもとゆうじ  投稿日:2009年11月14日(土)06時04分43秒
  ニュープリントとあって、神保町の「青べか」を見る予定でいたら、まさか...
自分にできる故人への追悼といったら、ありきたりかもしれませんが、
改めて森繁さんの映画を見て楽しむことぐらいです。
(でも「三等重役」や「森繁の新婚旅行」は上映してくれないか..)
7年前の雄三忌で、小金治さんや岡崎キャメラマンをからかって
楽しんでいた姿が思い出されます。
 

Re: 「動くな、死ね、甦れ!」とモリシゲ

 投稿者:hata2  投稿日:2009年11月12日(木)22時53分2秒
  >> 感想はというと、うーん!ドシーンと重い重い重い。

そうですね、子供が主役なのに甘くないんですよね。映画を観終わった後はこうう世界に産まれなくて良かったと、心底思いました。

ロシア、ソビエトだと、カネフスキーよりも、ボリス・バルネットの『帽子箱を持った少女』、『青い青い海』とか、セミョーン・アラノヴィッチの『トルペド航空隊』などの方が、たかぎさん好みではないかなあ。どれも面白いので、機会がありましたらぜひどうぞ。

なぜか中学〜高校生の頃のモリシゲの印象が、オーバーな泣きの演技をする人という印象が強くて、ほんの数年前までモリシゲが出演している映画は避ける事が多かったです。実は「昔のモリシゲ、マジすげえ」と思うようになったのは最近のことなんです。

そんなわけでモリシゲ出演の映画をそれほど観ているわけではありませんが、『渡り鳥いつ帰る』のモリシゲは印象深かったです。合掌。
 

追悼・・

 投稿者:たかぎ  投稿日:2009年11月11日(水)20時56分22秒
  ぽんさんへ

徹子の部屋、明日やるのだそうです。http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009111101000771.html
テレ朝チャンネルは契約していて、「徹子の部屋」は昔の俳優さんが出ているとチェックしているのですが、この第1回、途中からしか録画できていないので、見れてうれしいです。
昨日から今日にかけて報道やワイドショーを録画しまくっています。朝フジのめざましテレビでやっていた、森繁語録を集めたコーナーが、森繁の語り口を堪能できて、ちょっとよい番組でした。
追悼番組もエアチェックしなければ・・ああ忙しい。

河田津崎さん
コトとトキをわきまえましょう。これ、イエローカードです。

トリックスターさん
駅前開運のときのサイン!それはすばらしい宝物ですね!!
森繁さんのあの例の調子のいい語りのプレゼン「ぐれいとあかばーね!計画」もう一度見返してみたくなりました。
「次郎長三国志」の石松の最後、片目がきらっと開くあの瞬間、スゴイシーンです。泣けます・・・。あの、もてないけど人情味があって、テレ屋で、それでいて豪快で・・キャラ立ちする石松像はモリシゲさんからはじまった。
モリシゲ映画の中で一番好きなのはなんだろう・・。いろいろ迷います。「猫と庄造と二人のをんな」「夫婦善哉」「青べか物語」なんかは映画ファン的には、もう真っ先に選ばれるんだろうけど・・。超個人的にはやっぱり「喜劇駅前開運」のあの、スノッブで怪しい運動家あがりっぽい策士みたいなのはモリシゲさんならではだと思うんですよね。「暖簾」も好きだ。「桂春団治」のラストの幽体離脱シーンもスゴイ好き。
 

石松絶唱

 投稿者:トリックスター  投稿日:2009年11月11日(水)20時07分37秒
  赤羽を舞台にした「駅前・・」、その時にわたしの妹が森繁さんにもらったサイン、あるかどうか電話で聞いてみます〈笑)。片目の石松が両目を開けて言ったセリフ「「おらぁ死なねぇよ。死ねねぇんだよ」・・・合掌。  

あんまりだ

 投稿者:河田津崎清潤三郎  投稿日:2009年11月10日(火)22時34分45秒
編集済
  モリシゲに向かって、

「動くな、死ね、甦れ!」

とは。
 

モリシゲさん!

 投稿者:ぽん  投稿日:2009年11月10日(火)22時27分44秒
  たかぎさん モリシゲさんの思い出たくさんきかせてもらってありがとうございます。
確かにモリシゲさんの著書もおもしろそうですねー。
あの語り口楽しかったですもの。徹子の部屋とかには映像あるのかな・・

芸能界への本格デビューがそんなに遅かったというの、知らなかったです。
いろいろな意味で元気を与えてくださる方だったんだなぁ・・
「暖簾」とか、妙な具合に調子よくいく話とか楽しかったなぁ・・
 

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