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ロケ地について

 投稿者:悠閑雲  投稿日:2009年 5月19日(火)20時22分27秒
  通報 編集済
  CSで番匠監督の全作品が一年がかりで放映されますね。これで待望していた未見の花嫁シリーズ作品や三羽烏作品などの視聴・録画保存が可能となり、今後の楽しみとなりました。

今月は初期の三作品と共に、番宣「番匠義彰監督を語る」を視聴しました。その中で見所の一つとして昭和30年代の東京風景が取り上げられていました。

番匠監督「渦」という作品で、岡田茉莉子と岩下志麻が立ち話をしている橋上シーンがあります。この橋は成瀬監督作品「妻」の中に登場する橋、昼休みに銀座方面に向おうとしている上原謙に丹阿弥谷津子が声を掛ける場面の橋と同一ではなかろうかと思っていましたが、場所がハッキリと特定できずにいました。
「番匠義彰監督を語る」の中で、「渦」の橋が今は埋め立てられ高速道路化した京橋川に架かっていた炭屋橋であると紹介されていました。皆さんお馴染みのNFCのすぐ近く、シネラマなどを上映していた有名な京橋テアトル東京(現ホテル西洋銀座、ル・テアトル銀座)の東側にかってあった橋です。

そこであらためて二作品の橋シーンを比較してみました。高欄のデザインが酷似していること、橋の型式が似ていること、橋詰近くのビルの外観が似ていることなどから推して、「妻」の橋シーンのロケ地も同じ炭屋橋と思われます。
ただ「渦」の二人は銀座側から京橋三丁目方面へ、「妻」の二人は逆に京橋側から銀座方面へ橋を渡って行こうとしているところが異なりますが。

この番宣の中で番匠監督作品「橋」の冒頭、クレジットタイトルの背景となっている築地界隈についても紹介されています。勝鬨橋を渡った路線バスが、三吉橋(現存するY字型橋)〜中央区役所旧庁舎前〜アジの天日干しされている長閑な築地川沿道〜暁橋〜聖路加国際病院前〜明石町のバス停というコースを走る風景がロケ撮影されています(ちなみにこのバス路線コースは、地図で辿ると??なコースなので、実際の路線ではなくおそらく映画撮影用コースと思われます)。

三吉橋や暁橋の下にはまだ築地川が流れており、その水辺の風景は非常に美しく興味深いものがあります。尖塔のある聖路加国際病院と暁橋が築地川の水面に反映しているロケ映像はホント絶景です。もう二度と見ることができない水景です。
同じアングルの古写真が「1960年代の東京ー路面電車が走る水の都の記憶」という本の表紙(カバー表紙ではなく)となっています。そこには成瀬・川島監督作品「夜の流れ」で三橋達也と別れた傷心の司葉子が渡っていく境橋(堺橋)もバッチリ写っていますね。

追記 上記本の表紙古写真は下記サイトをご覧下さい。
  ↓
http://showa.mainichi.jp/ikeda1960/2008/05/ik124130.html

川本三郎著「銀幕の東京」を読んで以来、CSで古い日本映画を見ていて、今は失われてしまった東京風景、ことに水のある風景の貴重映像を見つけて堪能し、録画を繰り返し見ながらその場所を特定するのが楽しみとなっています。
店主さんのサイトコンテンツ、裁縫箱でも紹介されている同じ著者の「映画の昭和雑貨店」(全五冊)もよく眺めています。テーマごとのエッセーも卓抜で面白いし、たくさん掲載されている鮮明なスチール写真がこれまた実にイイ。この本にリストアップされている作品を出来るだけ多くCSで見れればいいなぁと思っております。
 
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